電子書籍の編集・デザイン|Kindle出版プロデュース

KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)とKDPセレクト

KDPとは、Kindle ダイレクト・パブリッシングの略。Kindle出版するためには、KDPに登録し出版申請する必要があります。今回はKDPと、KDPセレクトについて解説します。

KDPの登録はカンタン

文字原稿と表紙の画像ファイルができたら、以下のページで、本の詳細を登録し、原稿や表紙をアップロードします。

Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

申請は10分程度でできてしまい、申請から72時間以内にAmazonで購入可能になります。

下はトップ画面。KDPアカウントを作成します。Amazonアカウントがあれば、それでサインインできますので、新しくアカウントを作る必要はありません。

下の入力画面に従って、原稿や表紙の画像などをアップしていきます。

一番上に3つのタブがあり、左から順に入力していく仕組みです。

Kindle本の詳細」「Kindle本のコンテンツ」まではいいのですが、「Kindle本の価格設定」までいくと、「KDPセレクトへの登録」という項目が出てきます。

申請中に「え?これ何?」とならないように、KDPセレクトについては、申請前に知っておいてください。

KDPセレクトとは

KDPセレクトは、簡単に言うと、Amazonがあなたの本を独占販売するかわりに、販売の条件を良くしてくれるサービスです。

KDPセレクトについて、以下に箇条書きで説明します。

登録は無料

KDPセレクトへの登録は無料でできます。

Kindleストアの独占販売

独占販売になりますので、Kindle以外のスタンドでは販売できなくなります。

電子書籍の販売サービスは数多くありますが、2022年にインプレスが出している『電子書籍ビジネス調査報告書2022』によると、電子書籍の利用実績は、

「Lineマンガ」29.3%、
「ピッコマ」28.7%、
「Kindleストア」23.6%、
「少年ジャンプ+」17.9%、
「マガポケ」14%

となっており、上位5つのうち、Kindleストア以外の4つは、コミックがメインのスタンドです。これを見ると、一般書ならKindle一択でいいように思います。

(*資料『電子書籍ビジネス調査報告書2022』)

販売時のロイヤリティは70%

「Amazon Kindleの出版ならロイヤリティは70%!」とよく言われていますが、70%のロイヤリティを支払ってもらうには、KDPセレクトに登録する必要があります。

あくまで「定価で売れた場合のロイヤリティ」なので、お間違えなく。

このあとでてきますが、KDPセレクトに登録すると、自動的にKindle Unlimitedの登録本となります。Kindle Unlimitedのユーザーにダウンロードされて読まれても、70%のロイヤリティは発生しません。

自動的にKindle Unlimitedの対象本になる

Kindle Unlimitedとは、月額980円(2023年6月現在の日本の場合)で、Kindle Unlimitedに登録されている本を無制限に読めるサービスで、30日間の無料お試し期間もあります。

対象本になることで、このサービスの登録者には無料で読まれてしまうことになりますが、その代わり、著者には、ダウンロードされて読まれたページ数に応じて、ページあたりのロイヤリティーが毎月支払われます。

既読1ページあたりのロイヤリティは現在0.4円台

Amazonが、全世界のKindle Unlimitedから得る収益の総額を「KDPセレクト グローバル基金」といい、2023年5月時点では約64億円です。

Kindle Unlimitedの著者に支払われる、既読1ページあたりのロイヤリティは、この金額を基にして割り出されます。現在は0.42円となっていますが、この数字は毎月変動し、著者にはお知らせのメールが届きます。

販売価格は、250~1250円にするのが条件

KDPセレクトでは販売価格にも条件があります。販売価格を250~1250円に設定しなければなりません。この販売価格に設定した場合のロイヤリティが70%ということです。

登録しない場合は、販売価格は99~20000円で設定できますが、印税率は35%です。

本の価格を高く設定しても売れる自信があれば、KDPセレクトの登録はしなくてもいい、という判断になると思います。

無料キャンペーンが使える

90日間ごとに、最長で5日間の無料キャンペーンを行えます。

無料キャンペーンを行うことで、新しい読者の獲得や、レビューを書いてもらうチャンスが生まれます。

新しい読者は、あなたの本を気に入れば、他の著書も購入するかもしれませんし、レビューを多く集めることが購買数を伸ばすことにつながるので、無料キャンペーンはぜひ有効活用しましょう。

ちなみに90日というのは、KDPセレクト登録期間で、やめない限り自動更新になります。

Amazonによる、KDPセレクトの説明は以下をご覧ください。

Amazon KDPセレクト